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田中英和先生のワールドダンス

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上達の秘訣 3

結局のところ、上手くなるためには「見て、聞いて、知って、試して、感じて、修正して、工夫しながら良い練習を繰り返す」ことしかないのです。「見て、聞いて」までは良いのですが、「思い込んで、勝手に動いて、相手を修正する」ようなことになってしまっては、せっかくのレッスンも練習も10年経っても全く上手くならない、下手をすると成績が下がってしまっている、ということにもなりかねません。

「焦らずサボらず」とは、私が『ナチュラルダンシング』をテーマにレッスン記事を書き続けていたときの口癖ですが、「焦らず」というのは、目前に競技会が迫っているのになかなか納得できるダンスが踊れないとか、今の練習で上手くいかないことを相手のせいにしないこと。そして「サボらず」は、見て聞いて知ったこと、理解したことを地道に繰り返すことで踊れる身体作りを進めていかなければならないということです。

私の師匠の故久保文子先生は、明日の競技会に備えてレッスンに行っているにもかかわらず、「今教えてることは来年の今頃に出来てればいいのよ〜」「押したらダメだよ〜ボディが来ないよ〜、引いちゃダメだよ〜逃げちゃダメだよ〜」などなど、レッスン時間のほとんどを「立って、膝を緩めて、脚を振って、それを送って」の繰り返し。競技会直前だからといって、大きく動けること、強くホールドを張ること、ボディを強くすることなど、見た目の強さを追うようなレッスンは一切なく、音楽に則った自然な動作、それから繰り出されるムーブメント、リードをするための膝の使い方やタイミング、ポジションから次のポジションへの展開の仕方、そしてその戻し方など、音楽を聴いてパートナーと一緒に脚を振りながら、昔の狭いビギン教室のフロアを何時間も歩き続けたものです。

もちろんパートナーもこのようなレッスン、練習を繰り返すと、男性のリーダーとしての動作、回転量のあるフィガーをリードのタイミングに則ってフォローする能力、ひいてはそれを誘導する能力も高まっていくのは自然の流れです。お互いに外回りや内回りでの役割分担を確認しながら、美しくも自由で、そして存在感のあるダンスを目指して地道に向かって行かなければならないのです。

 

女性が自由に踊るために必要な2つの条件

女性が自由に踊れるためには、ある条件が必要となります。その条件なくして男性が積極的に動こうとしても、女性はそれにフォローすることはできません。女性が自由に踊れフォローできる条件とは、〝女性の両肘にバランスがある″こと。そしてリードを担当する〝男性が女性のシェイプとバランスに責任を持っている″ことなのです。

まず女性は、男性の右アーム、男性の右ヒップの高さの変化、そして男性のアッパースパインという背骨の上の方の動きにフォローするのが鉄則です。ですから女性の立つ位置は、男性の右足のスラックスの折り目の延長線上に女性のボディの中心がくる位置。そして女性のシェイプは、右サイドが左サイドよりやや長くなるように、そして右ヒップが左よりもやや高くなるような、いわゆる左上に伸びていくようなシェイプになります。しかし、女性はただ左に傾いた不自由な形をとるのではなく、まっすぐに立った姿勢から展開したシェイプであり、男性のリード、動きに無理なくフォローするためにあります。

そのために大事なことは、両肩の高さや両肘の高さは左右同じに維持されていなければならないのです。男性は、女性のアンダーバストあたりに来るであろう両肘のバランスを感じつつ、女性のアームを理想のシェイプに近づけるよう広げていく必要があるのです。

左への大きなシェイプが自由に踊れるシェイプかどうかの確認は、そのシェイプのまま、「ぶら下がってる方の脚を前後に同じ分量振ることできるかどうか」チェックすれば良いのです。前傾なら後ろには振れても前には振りにくく、後傾であれば前には振りやすくても後ろには振りにくくなっているはずです。

そして女性はこの美しくバランスの良いシェイプで、美しく広がった肘と肘の間にいることを確認したら、男性のリードによってこの両肘の場所が移動する時、その移動していく両肘の間に自身のボディを移動させましょう。肘や腕を突っ張って、男性の動きにボディで追いかけていくのではありません。それでは男性にしがみついて見えるだけです。男性と絶えず良いバランスで軽やかに踊り、フォローができるようになるには、この肘と肘の間にいることを絶えず実行することです。これも女性が自身で踊りつつも男性にしっかりフォローできる一つの方法なのです。

女性の役割は「花」として「主役」として、男性の右アームに向かって咲き誇ること。棒立ちになることなく、美しいシェイプを持って男性との空間をいっぱいに埋めつつ、外回りの優雅なスウィングもNFR(ノーフットライズ)も、ポインティングやブラッシュ、ヒールターンなどの内回りでのテクニックも行なうのです。脚が振れる美しいシェイプと両肘のバランスは、リードする男性に踊れる安心感や自信、勇気を与えることにもつながっていくのです。

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プロフィール

  • 田中 英和

    生年月日:8月9日
    出身:広島県広島市出身
    経歴:1997年2月にアデール・プレストン選手とカップルを組み、5月の全英選手権で日本選手初の第3位表彰台に輝く。「ヒデ&アデール」の愛称で国内外の大会で活躍し、翌98年の全英選手権5位入賞を最後に現役を引退。以降、審査員、コーチャーとして後進の育成にあたっている。また、本誌でも、7年にわたって連載レッスン「ナチュラル・ダンシング」シリーズを執筆し、大好評を博した。
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