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Breaking Boundaries ―境界線のないタンゴ[クィア・タンゴワークショップ in NY]3

NY在住のピアニスト・平沢絢子さんから「クィア・タンゴ」について寄稿をいただいている3回連載の最終回です(リンク:1回目2回目)。(編集部)

■ニューヨーク・クィアタンゴ・フェスティバル

9月27日−30日、いよいよ第4回ニューヨーク・クィアタンゴ・フェスティバル開催!
そしていよいよパフォーマンス本番です!メンバーは連日のリハーサルに続き、Big Apple RanchというLGBTQのイベント、さらにフェスティバルのオープニングでのパフォーマンスと大忙し!
9月29日はいよいよニューヨークで一番人気のミロンガ〈オールナイト・ミロンガ〉でのパフォーマンスです。ニューヨークでタンゴを踊るほぼすべての人が行ったことのあるこのミロンガ。さまざまな観客がいる中で、メンバーのパフォーマンスはどう受け止められるのでしょうか。
今回は全米で初めてのクィア・タンゴフェスティバルの創始者、そして今回のパフォーマンスの振り付け、コーチングを担当した、ウォルター・ペレス先生とレオナルド・サルデッラ先生にお話をうかがいました。

●レオナルド先生:
私がタンゴをはじめたのは8歳のとき、そのころの私は太っちょで、厚いめがねをかけて、スポーツのできない子どもでした。ブエノスアイレスではアウトサイダーだったんです。ダンススクールでも、先生方は私にはステージパフォーマンスは無理だといい、ステージはあきらめて先生になりなさい、と私を説得しようとしました。
だけど17歳のとき、決心しました。私は体重を落として、めがねを変えて、ステージタンゴのキャリアへの道を歩み始めたんです。
アウトサイダーだった自分、いつもクラスで劣等生としてはじっこに置かれていた経験がありますので、私のクラス、そしてニューヨークのクィア・タンゴ・コミュニティは誰でも受け入れる場所にしたいと思っています。みんなウェルカム、ここではアウトサイダーなんて存在しないんですよ。

●ウォルター先生:
私とレオナルドは2010年に、ブエノスアイレスのクィア・タンゴフェスティバルで出会いました。それからずっと私たちはダンスの、そして人生のパートナーです。
クィア・タンゴは私たちにとって特別なものになりましたから、クィア・タンゴを広めようと活動を続けてきました。8年間、世界中のタンゴフェスティバルを訪れて、ニューヨークでもクィア・タンゴフェスティバルを開催しようと決めたんです。私たちが訪れたクィア・タンゴのイベントの中には参加者が少ないためキャンセルになってしまったものもあります。クィア・タンゴイベントの主催者のほとんどはお金のためではなく、コミュニティを続けていくためにイベントを立ち上げているのです。
ニューヨークで今年もフェスティバルを開催できたこと、すばらしいアーティストたちに参加いただいたことをとても幸せに思っています。ニューヨークの人々が、クィア・タンゴはLGBTQコミュニティだけのものではなく、すべての人を受け入れることに気づいてほしいと思っています。クィア・タンゴを受け入れ、サポートしてくれ、誰と踊るか、どの役割で踊るかを自由に選択できる方針を尊重してくれるニューヨークのタンゴコミュニティを誇りに思っています。
タンゴを愛するということでは、みな同じですからね!

クィアタンゴ・フェスティバルのミロンガでのパフォーマンスの様子。衣装コードは黒、
アクセントに赤を。

オールナイト・ミロンガの様子。毎月隔週の土曜日に行われ、その名の通り朝の5時まで続くミロンガ。夜明けまでのサバイバルのため、ロビーにはコーヒーが置いてあるんですよ!

パフォーマンス前、レオナルド先生のスピーチ。 In Queer Tango you can choose to dance the way you want ! 自分の踊りたい役割を選んで、踊りたい相手と踊れるのがクィア・タン ゴ! またオールナイト・ミロンガの主催者サラさんはクィアタンゴのプロモーションに一役買ってくれています。クィア・コミュニティにも人気のミロンガなのです。

オールナイト・ミロンガでのパフォーマンス。出演時間の23時半は人気のミロンガもピークの時間。大勢の観客の前でのパフォーマンスとなりました。

パフォーマンスを終えて。メンバーは拍手喝采に包まれました。多様性を受け入れ、応援してくれるのがニューヨーク!

クィアタンゴ・フェスティバル、オープニングミロンガの様子。参加者はアメリカ国内のみならずカナダ、イギリスと毎年かなりインターナショナル。先生方もアルゼンチンなど海外からもお招きしています。

クィアタンゴ・フェスティバルのミロンガ様子。みなリード、フォロー、そしてスイッチ!というオープンロールスタイルで踊ります。女性(フォロワー)が男性(リーダー)から誘われるのを座って待っていなければならない従来のミロンガとは異なる、オープンな雰囲気。そういえば座って待っている人が少ないのも特徴かもしれません。

レオナルド先生(左)とウォルター先生(右)。お二人はダンスのパートナーだけでなくライフパートナーでもあります。

Breaking Boundaries パフォーマンスのメンバー。タンゴまったくの初心者から20年の経験者まで、文字通り老若男女問わず3カ月のトレーニングを経て、ニューヨークでもっとも大きなミロンガでのパフォーマンスを踊りきりました!! 彼らのタンゴ・ジャーニーはここで終わりません。Queer Tango Collectiveではすでに数々のワークショップ、イベントのアナウンスメントがされています!

Queer Tango Collectiveを立ち上げたフィーリーさん(中央)とティム(右)さん。 今回のクィアタンゴ・フェスティバルでも招かれていた、「先生の中の先生」と呼ばれる著名なカーラ・マラノ先生(左)と次のワークショップを開催することになりました。 もちろんクィア・タンゴコミュニティだけでなくすべてのタンゴを愛する人々にオープンです。アルゼンチンでも有名な先生、音楽家などを招いたクオリティの高いワークショップですので、ニューヨークにお越しの際はぜひ参加してみてくださいね!そしてぜひオープンロール(リード、フォロー好きな役割で踊ること)、挑戦してみてください!!

【リンク】
Queer Tango Collective
https://www.queertangocollective.org/

【筆者プロフィール】
平沢絢子(ひらさわあやこ)
大阪出身。現在ニューヨークでピアニストとして活動し、おもにバレエピアニストとしてさまざまなスタジオ、バレエ学校で活躍している。ニューヨークに来てからアルゼンチンタンゴをはじめ、ある日ウォルター・ペレス、レオナルド・サルデッラのパフォーマンスを見てクィア・タンゴに出会う。女性でもリードができ、曲の途中で役割を交代できることに魅力を感じ、クィア・タンゴのイベントに参加。本人はストレートだが関係なく受け入れてくれたコミュニティのあたたかい雰囲気に感動し、ジェンダーに関係なくアルゼンチンタンゴを愛する人すべてにクィア・タンゴを知ってほしいと思っている。

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