社交ダンス情報総合サイト Dance View ダンスビュウ

ダンスビュウブログ

ブログ

【ダンスビュウ12月号DVDの見どころ】

今回の講師は家泉尚樹・朋美先生です。
本レッスンでは、3つのキーワード「ストレスフリー」「センター」「シェア」が頻繁に出てきます。
この3つの言葉に沿ってレッスンが展開されますので、言葉の背景とダンスとの関係を(推論として)述べてみます。

「ストレスフリー」とは、もちろんダンス用語ではなく、たぶんメンタルヘルスの分野で生まれた概念で、最近では「マインドフルネス」と一対になって、カウンセリングや、教育、あるいは整体などの場面で使われるようになってきているように思います。
もちろん単にストレスがない、だらけた状態ではなく、平常心を保った快適な心の持ち方みたいな意味を含んでいるのでしょう。
では身体をつかう使うダンスではどうか。
無理な踊り方をした場合、肩にストレスがかかるとか、腕にストレスがかかる、という言い方をする場合があります。
つまりストレスとは、不自然な動きからくる不快感でそこからの開放が「ストレスフリー」という踊り心地です。
そのための技法として家泉先生が提案されているのが「シェア・センター」(共有するセンター)です。

ところで「センター」という言葉は、実際のレッスンで頻繁に使われる言葉です。
(2018年10月号DVDの村田先生も、ルンバの中でセンターを詳しく解説していました)
目に見えるものではなく、個々の部位を統括するエネルギーの源(丹田みたいなものニュアンス)、もしくは力を相手に伝えるときの中心線に近い意味で使われる場合もあります。
ダンスのみならず、バレエや武道など、体術・スポーツの分野では必須の身体意識でしょう(スポーツの経験者で一定レベル以上の方ならば「あっ、センターね」という感覚を身に付けているはずです)。
「センター」の形、大きさ、濃淡、働き、重みなどは、人によりさまざまでしょうが、通常は「センター=個人の身体の部位」という前提で使われることが多いかと思います。

個人の身体意識である「センター」をシェアする? これは、どういうことでしょうか。
まず「シェア」ですが、これも最近、生活経済の中に入ってきています。
「カーシェア」「ルームシェア」「サイクルシェア」等、レンタル+複数の他人との共有&活用ということでしょう。
話は逸れますが、振り返って社交ダンス界もここ15年位で、ずいぶんシェアが進んできています(単価がある程度高いので、世間より早くシェアが浸透した印象です)。
教室を構えず、同じフロアを共有して教えること(スタジオ・場所のシェア)、1人の先生を複数の生徒が共有して同時に習うこと(レッスン・時間のシェア)、1人(複数)のダンサーを共有して複数の人が接客を受けること(ダンスタイム・サービスのシェア)など、物だけでなく時間、場所、人・接客のシェアリングが進んでいます。
「シェア」という現象の中で、個々の利用者にとってその時点で良いことと、長いスパンでみると必ずしも好ましくないことが、矛盾しながら同時に進行しているのが現在ですが、たぶんこの流れは止まらないでしよう。
「シェア」によって費用が下がり、ある程度便利で、諸々の管理や“あとくされ”がなくていい。でも所有(拘束)でないから、一緒にシェアする他人への配慮や、シェア対象自体に対する、有難味の意識がないとシェアリングの恩恵は受けられない(シェアに参加する資格がない)。つまり、「シェア」とは共有と利用を通じ、利用者に大人であることを要求してくるものだと思います。

前述した「センター」「シェア」を踊りに当てはめるとどうなるでしょうか。
社交ダンスは自己本位のステップの羅列ではなく、空間と振り付けを共有しますから、当然自分の動作と相手の動きが連動している感覚が必要でしょう。でも互いの連動感は、自分(相手)が不自然に動いた瞬間、消失してしまう。
そこで「センター」という意識球を仮想し、それを丁寧に扱って共有(シェア)することで、勝手な動き、不自然さを遠ざける=ストレスフリーという考えです。
(DVD冒頭のテーマ解説の組み方の映像をご覧ください)

専門誌の付録レッスンという建前上、“良い例”と“良くない例”を対比実演しながら、上達を意図した文脈の中で講習は進みますが、「シェア・センター」は、たぶん、個々のテクニックを超える意味を暗示しています
怪我を防ぐ、元気でダンスを楽しむ、ダンス寿命を延ばす、等々。他人との比較や競うダンスから離れたとき、本当に汎用的に活用できる知恵と技術の和が「シェア・センター」でしょう。そういう意味では競技者はもちろん、すでに競技を卒業したフェイズにある方、優しい踊りをしたいと思っている方にとって必要なDVDで、含蓄のある言葉と表情でレッスンが進みます。

モデルルーティンのワルツのデモンストレーションは、まさしく「ストレスフリー」な感じです。
長い、長いストロークで、音楽を引き延ばすかのように踊る家泉先生。
静かで、空気が動いていく感じが伝わってきます。
「ストレスフリー」なダンスとは、踊って感じるものであると同時に、心地良く伝わってくるものでもありました。(DVD制作担当)

■家泉ダンススクール(家泉尚樹・朋美先生経営指導)
http://www.iezumidance.com/
東京都豊島区西池袋3丁目26−5
TEL03-3982-8512

コメントを残す

*

※必ず全ての項目へ入力の上、「コメントを送信」ボタンを押してください

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

プロフィール

  • ダンスビュウ 編集営業部

    取材のこぼれ話や、気になるあのダンスグッズの紹介など、スタッフがキャッチした、とっておきの情報をお届けします。

最近の投稿

アーカイブ

最近のコメント

[PR]本川越駅前、3層フロアのダンスショップ。一流メーカーの製品多数、新作毎月入荷!

ページトップへ