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【ダンスビュウ5月号DVDの見どころ】

少し遅くなりましたが、今月のDVDの講師は、瀬古薫希(まさき)・瀬古知愛(ちあき)先生です。

「究極のラテンセオリー」というタイトルで、ラテンダンスの3つの法則について、とても丁寧に解説しています。

まず、一つ目は、「ミュージカリティ」。
「ミュージカリティ」を大ざっぱに言うと、運動によって音楽を表現するということ。
音楽とは、時間の流れ。だから途切れるということがない。
一方、肉体が行なう動作(ステップ)は途切れやすい。
このふたつの要素、音の流れと身体の動きをどうシンクロさせるか、ということが「ミュージカリティ」のテーマです。

解説題材として、チャチャチャのクローズドヒップツイストが使われていますが、チャチャチャは、特にスタッカートなダンスのイメージがあります。
言葉にすると「2・3・チャ・チャ・チャ…、2・3」と音楽を切って踊りやすい。(実際1990年代の競技の映像を見ると、トッププロが音楽の一部をちょん切って(?)踊っています。その方がストロングというか、カッコいいというイメージが流布している時代だったかもしれません)。
けれども、一般人が音をきって踊ると、次の1歩が慌ただしくなって(遅れ気味になって)踊りにくい。つまり音にメリハリをつけてカッコよく踊ろうとして、実際はだんだん音に遅れてしまう現象が多いんじゃないかと思います。

瀬古先生はミュージカリティを通勤に喩え「家を早めに出たほうが、余裕をもって会社に到着できる」と解説していますが、「家を早めに出る=ムービングレッグを準備する」ことが「遅刻しない=音に遅れない」上で大切であることは、わが身のダンスに照らし合わせても納得できることであります。
(もっとも瀬古先生は、単にカウントの取り方や脚運びではなく音楽表現というダンスと音楽の本質的な部分でレッスンを展開されているので、上記の感想は筆者が個人の体験から理解できる範囲の話であることをお断りしておきます)

二つ目のテーマは、「ムーブメント」。
前・後ろ・横への動きの原則をレッスンしています。
そもそもの話、脚と身体のどちらが先に出るのか。
詳細はDVDに譲りますが、こういう動きの原則は、知っているようで、おそらくほとんどの方が知らないこと、そして考えたこともないことだろうと思います。
例えば、後退するとき身体より足が先に下がる(後退する)って原則、知っていましたか? 筆者は、知りませんでした。
そして、踊りにくいなぁ、という場面を振り返ってみると、やっぱり身体から先に後退した相手に引っ張られた、又は自分が相手を引っ張っていたということに思い当たります。そしてこの後退の原則は、ラテンだけでなく、スタンダードにも当てはまる、(いや後退の多いスタンダードにこそ多く当てはまる)大原則だと思います。

三つ目は、「コネクション」。この章がもっとも見て欲しい映像です。
一般的にコネクションというと、身体を接して相手をリードする、フォローするというイメージが浮かびます。しかし実際はお互いが固定観念に則って(暗黙の了解にそって)動いている場合が殆ど。つまり「AがきたらB」というステップの文法を持っていて、文法をいかに早く伝えるか、キャッチして動くかということが、「リード&フォロー」の中身だと思います。

しかしDVDのレッスンでは、この文法をリセットしています。
オープンヒップツイストの発展形の場面で、知愛先生が目を閉じて進んでいきます。
視覚情報に惑わされず(既存のステップの流れを予期せず)に、純粋に感覚に則って動く、そして瀬古先生のリード(合図)をキャッチするや否や進行方向を変えて進みます。
タイトルに、究極という文字を使いましたが、まさに究極のリード&フォローの姿です。

このシーンを見た時、筆者は前号(4月号)のDVDのワルツレッスンを思い出しました。
小林恒路先生が手のひらの感覚だけで赤沼美帆先生をエスコートするシーンがありました。
視覚を捨てたとき、視えないからこそ伝わってくるにもの沿って動く、という意味では、瀬古組も小林組も同じことを伝えています。

おそらく、ラテンもスタンダードも便宜的な形式にすぎない…、根本的には同じものでしょう。
空間と音楽を共有した男女がいて「伝える → 受け取る → 変化する → 変化から受け取ったものをさらに伝える」、そういう感覚の連鎖がダンスの本来でしょう。
ダンスの基には、お互いの感覚の連鎖・同期する身体があり、それを明らかにしたレッスンだと思います。

いろいろ書きましたが、なによりも今号表紙の写真のポーズは素晴らしい…。二つに分かれた細胞が、再びひとつになろうとするような。
このレッスンのテーマを象徴しているように見えます。
ぜひ手に取ってみてください。

(文・ダンスビュウ編集部DVD制作担当)

 

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