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正太の舞っちゃけダンシング!

コラム&本誌企画

タンゴで“Drag”をカッコ良く決めたいのですが、どのように踊ればいいのでしょう?-後半-

【Spanish-Dragのお勧めルーティンとそのタイミング】

Spanish-Dragは、コントラチェックやシャッセなど様々なステップから入れます。その中でも、踊りやすくて変化も見せやすいルーティンとしては下記がお勧めです。

『 プロムナードtoライト・ランジ(QQS)~スパニッシュ・ドラッグ(&SSS)~タップtoPP(&S) 』

このステップのタイミングは、どのように取っても基本的にフリーです。一般的には《SS》か《SSS》でしょう。個人的には、《SSS》の方が余裕をもってより多様な表現が可能になるのでお勧めです。もちろん《SSSS》でも、踊りがダレてこなければ全く問題ありません。

 

【演出効果の一般原則】

ドラマチックなDragを演出するためには“演出効果の一般原則”に則って行うことが重要です。つまり如何に「変化」を見せるかなのです。具体的には、A:緩急 B:高低 C:距離 D:ベクトル(踊りの力の方向) E:回転 F:顔の向きや頭の位置 などの変化があって初めてステップはドラマチックに映るのです。

【変化の演出】

まずA緩急ですが、Dragに入る前には一瞬の静寂があります。そこから一瞬にして移動し、ゆっくりと上がって行きます。B高低の変化は、立っている状態から横にステップした瞬間に低くなり、そこからまた通常の高さに戻ります。つまり「高➡低➡高」の変化です。また男女間の高低差も作ります。若干男性の方が高く、女性は下から見上げていく感じになります。C男女の距離の変化も、一瞬離れて上がりながら寄り、最後はPPでまた離れます。Dベクトルの変化は、ライトランジで右方向に向いている状態から、一気に左方向へ移動し、その場で上方向に向いてから、PPで左方向へ変化します(女性は逆)。E回転方向の変化は、横移動しながら男性は後退、女性は前進のフィーリングを作ることです。基本は単なる横への移動だけですが、上級者の演出として右ローテーションの面の変化を使います。

【極めつけの演出】

そしてDragの醍醐味を最大限に演出するための非常に重要な要素に、F顔の向きと頭の位置の変化があります。これでDragが際立つのです。その具体的な方法を見てみましょう。

➀ランジの状態でわずかに左へローテーションします。(左へが最初のミソです。)それに伴って二人の頭はわずかに交錯するように入れ替わり、男性の顔はより右を、女性の顔も左から一旦右へと瞬時に変化します。

➁次の瞬間横へ体重移動しながら、今度は右へローテーションすることで男性後退、女性前進の状態を作ります。ここで互いに左方向へと思い切りソッポを向き、徹底的に無関心を装います。

➂無関心状態から男性左足(女性右足)で床をプレスし、ズルズルと女性を引き寄せながら見つめ合います。これがDragアクションです。ここで男性は、しっかりと女性を見なければなりませんが、女性は男性を見なくてもセーフです。しかし、官能表現のためには絶対に見ることをお勧めします。(このとき女性は、顎を上げるように下から男性を見上げます。決して顔を立ててはいけません。)

➃Dragアクションに続いて、女性が肩をすくめるような仕草(Shrugアクション)を入れれば、Spanish-Dragということになります。ここで男女はより一層見つめ合い、顔の距離も近づいて官能的な表現を作りながら軸足のプレスで上がっていきます。

➄プレスが終わり、両足が揃った瞬間に見つめ合った状態の視線をわずかに右上方(女性は左上方)へ移します。顔はあまり動かさず、目玉だけを動かす思いです。(PPとは逆方向へ一旦目線を逸らすところがミソです。)

➅PPとは逆方向の目線から、一瞬にしてPPを作り変化を演出します。

それぞれのタイミングは、➀& ➁S ➂S ➃S ➄& ➅S となります。

【より官能的な表現を求めて】

Dragにおける変化というのは、見ているだけでは速すぎてまずそのメカニズムを理解することは難しいでしょう。上記以外にも変化のエッセンスはあるかも知れませんが、少なくとも➀~➅のアクションをナチュラルかつスムーズに実行することで魅力的なDragが確実に可能になります。

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プロフィール

  • 金沢 正太

    1953年東京産。 O型の親分肌で、やや鮫肌。ギャグ大好き。社会人競技ダンス研究会主宰。ダンス書籍(海外翻訳)出版多数

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