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田中英和先生のワールドダンス

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インターナショナル選手権

英国3大大会の一つ、「インターナショナル選手権」(通称:ロンドンインター)が、10月8日から3日間、最初の2日間はロンドン郊外・北東部のブレントウッドスポーツホールで、そして最終日は会場をロンドン中心部のハイドパークに面した由緒あるロイヤルアルバートホールに移して開催されました。

今大会の最終日、会場は感動のシーンに包まれました。プロラテン(L)チャンピオンとして君臨してきたリカルド・コッキ&ユリアは今大会も圧勝しましたが、10月26日にフロリダで開催される「世界ラテン選手権」で引退することを電撃表明。彼らのロンドンでの最後の勇姿に惜しみない大きな拍手が送られました。

成績はリカルド&ユリアに続き、ステファノ・ディ・フィリッポ&ダーシャ、トロールス・ベイガー&イーナ、ドーリン・フレコータヌ&マリナ、キリル・ベロルコフ&ポリーナ、ニノ・ランゲラ&アンドラの順となりました。

ボールルーム(B)は、ブラックプールで引退したアルーナス・ビゾーカス&カチューシャに加え、今回欠場したビクター・ファン&アナスタシア、直前のBDFイベントで引退表明したシモーネ・セガトーリ&アネッタなど新旧交代の流れがあるなか、ファイナル、セミファイナルにどの組が食い込んでくるかが焦点となりました。結果は、アンドレア・ギジャレリ&サラが今大会も制し、以下、ドーメン・クラペツ&サーシャ、バレリオ・コラントーニ&モニカの上位3組にロシアのスタニスラフ・ゼリアニン&イリーナ、ポーランドのセルゲイ・ルソ&ドロタ、ウクライナのスタス・ポルタネンコ&ナターリヤの順となりました。

それにしてもロイヤルアルバートホールという美しい会場を舞台に、合理的で美しい身体の使い方に加え、エネルギーレベルの増幅のノウハウに長けたカップルが躍動し、音楽を奏でながら観客を魅了するバトルは、1月のUK選手権、5月の全英選手権とはまた違った雰囲気のある大会と言えます。

ウクライナ選手の躍進、そして、日本からも新たな選手の台頭!

そんな素晴らしい大会の最終日にコマを進めた日本人カップルは橋本剛・恩田恵子組、浅村慎太郎・遠山恵美組、小林恒路・赤沼美帆組、福田裕一・Elizabeth Grey組のボールルーム4組だけ。そして橋本組のみ次のラウンドに進んだもののセミファイナルには届かずベスト30止まり(22位)。現状から判断すると、日本のレベルは世界のレベルにまだ追いついておらず、しばらくこの現状は変わらないものと感じています。

一方で、世界的に見ると、ウクライナという国の勢いが相当上がっているのが顕著に現れています。今年の全英、そして今回のインターナショナルのプロBで6位に食い込んだスタス&ナターリヤ組がその筆頭ですが、ジュブナイルBで3位と5位以外の1位から7位まで、Lでは1位から3位までを独占。ジュニアではBで5位以外の1位から7位までの6組、Lでは2位から4位までを。21歳以下ではB1位から4位までを独占、Lでは1位と3位に。アマチュアBで3位と5位に入賞。かつてのイタリアの台頭、近年見られた中国の勢いのようなものが今、ウクライナに見られるのです。

国により政治経済などの事情が違う背景はありますが、ダンス界の組織分裂など政治的な混乱のない国に勢いがあるのは歴史が証明しています。かつての日本もそうでした。日本が長い低迷期を脱するには、組織改革が急務であることは言うまでもありません。

しかし、日本にも明るいニュースがあります。大会2日目のプロBライジングスター部門で、廣島悠仁・石渡ありさ組が準優勝に輝きました。前哨戦であるインペリアル選手権でも強豪相手に5位に入賞。今回、惜しくもロイヤルアルバートホールでの本戦には進めませんでしたが、この組の今年のインプルーブには目を見張るものがあります。また、ライジングスターでは惜しくもファイナルを逃したものの、本戦へ駒を進めた福田裕一・Elizabeth Grey組も今年インプルーブしたひと組に挙げられると思います。また、ここ一番に強い小林恒路・赤沼美帆組も期待できるカップルですし、これらのカップルの勢いに引っ張られて他の日本人ダンサーたちもインプルーブの波に乗って欲しいと願います。

ジュブナイルで初めて参戦した吉岡英太・竹内あんな組も将来がとっても楽しみなカップルです。ラテンではベスト30、スタンダードでは14位にランクされました。アマチュアで活躍する八谷和樹・皆川円組や日比野湧・新藤光組も日本を引っ張っていく存在になるでしょう。2020年幕開けの「UK選手権」での大躍進に向けて、この秋の競技会シーズンを大事に有意義に戦い、さらなるレベルアップをして欲しいものです。

 

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プロフィール

  • 田中 英和

    生年月日:8月9日
    出身:広島県広島市出身
    経歴:1997年2月にアデール・プレストン選手とカップルを組み、5月の全英選手権で日本選手初の第3位表彰台に輝く。「ヒデ&アデール」の愛称で国内外の大会で活躍し、翌98年の全英選手権5位入賞を最後に現役を引退。以降、審査員、コーチャーとして後進の育成にあたっている。また、本誌でも、7年にわたって連載レッスン「ナチュラル・ダンシング」シリーズを執筆し、大好評を博した。
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