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田中英和先生のワールドダンス

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2022年に向けて

今年も残り1カ月を残すだけとなり、改めて1年という時間の速さを実感する今日この頃です。コロナによる自粛生活も、それはそれで定着した感があり、昨年世界を震撼させた時の緊張感は随分と薄れているように感じます。でも、地球上からこのウイルスが消えて無くなることはないのですから油断は禁物です。

さて、前号でもお知らせしたように、海外では今年8月に「ブラックプールダンスフェスティバル」、9月には「インターナショナル選手権」が開催されましたが、さらに11月6日にドバイで「WDOプロラテン世界選手権」が、21日には「WDCプロスタンダード世界選手権」がブラックプールで開催され、世界トップダンサーたちはすでに地球上を飛び回る生活に戻っているのです。

日本国内でも10月24日に「JBDF全日本選手権」、11月3日は「バルカーカップ統一全日本選手権」、そして11月7日には「JDSF三笠宮杯」が開催されました。もちろんまだ海外から選手や審査員、ゲストが来日できる環境ではありませんが、まずは国内でこれらの大会が開催されるようになったことは本当に喜ばしいことです。このコロナの状況がさらに改善していけば、海外から日本への入国制限も更に緩和され、来年は日本国内でも国際大会が開催され、また日本の選手も海外に赴き各国での競技会にチャレンジできるようになるでしょう。

年明けの海外の競技会の情報としては、来年1月中旬に英国ボーンマスで「UK選手権」の開催が決まっています。日程は1月17日(月)から20日(木)までの4日間。その前哨戦としてBDF主催「スターボール」、BDC公認「インペリアル選手権」も予定されており、世界のトップダンサーが集い素晴らしいダンスバトルを繰り広げてくれることでしょう。今から本当に楽しみです。

しかし一方で、国内のダンス界の動向を見ていますと、手放しで喜んでいられない状況にあると思えてなりません。来年のダンス界はちょっと波乱の様相を見せるかもしれないのです。一番の理由は、これまでプロ3団体が共に活動してきたNDCJという組織からJDCが離脱したことです。それと、統一全日本戦の冠スポンサーであったバルカーグループが今年度をもって大会スポンサーを降り、来年11月下旬に新たなバルカーカップを開催することを表明したことです。

先に紹介したように、世界ではWDCとは別にWDOという新組織がプロの世界選手権を開催していますし、これからもアマの世界大会だけでなくプロの大会も開催していく動きにあります。

今の国内の動きを見ていますと、世界の動向に関連して、水面下で何かが動いているのは明らかなことだと思います。しかし、まだまだ憶測の域を超えないことも多いのでこの話はここまでにしておきますが、ビッグスポンサーの影響力が大きいのは当たり前で、それに加えて、WDCやWDO、はたまたWDSFをも含め、世界規模での大きな力関係が日本国内にも影響を及ぼすことは自明の理。今後、予期せぬ動きが表に出てくるかもしれません。来年の今頃、日本を含めた世界のバランスシートがどうなっているのか、組織やそこに属する選手たちも、これからの動向をしっかりと見て判断、対応していく必要があると思います。

コロナからの回復傾向にある今、再び政治的な動きが活発化することほど愚かなことはありません。新たな理想像に向かって変革していく良い機会と捉える向きもありますが、急激な変革を推し進めるのは大きな犠牲を払うことにもなりかねません。他を排除するのではなく、共により良いと思える道を見出さなければならないと私は考えます。

最後に明るいニュースを一つ。今年、これまでとは違った弾けるような躍動感でフロア狭しと踊る若いダンサーたちが出現したことです。廣島悠仁・石渡ありさ組、日比野湧・新藤光組、鈴木佑哉・原田彩華組、八谷和樹・皆川円組、藤井聡太・中村安里組、大西大晶・大西咲菜組、五月女光政・叡佳組 など、プロ・アマ共に多くの若いダンサーたちが素晴らしい活躍を見せてくれました。彼らの繰り出すエネルギッシュなダンスは、見るものを本当にワクワクさせてくれます。若いエネルギーは新たなダンスの発展の原動力となり、これからの日本を引っ張ってくれるのは間違いのないことです。

また再び、ダンスが日本を元気にする時代がやってきます。確実にそうなるように、このコロナ禍や近未来の波乱を乗り越え、皆で前向きに取り組んでいこうではありませんか!

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プロフィール

  • 田中 英和

    生年月日:8月9日
    出身:広島県広島市出身
    経歴:1997年2月にアデール・プレストン選手とカップルを組み、5月の全英選手権で日本選手初の第3位表彰台に輝く。「ヒデ&アデール」の愛称で国内外の大会で活躍し、翌98年の全英選手権5位入賞を最後に現役を引退。以降、審査員、コーチャーとして後進の育成にあたっている。また、本誌でも、7年にわたって連載レッスン「ナチュラル・ダンシング」シリーズを執筆し、大好評を博した。
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